涼川りんのあそびあそばせ第2巻の表紙
(引用:涼川りん(著)『あそびあそばせ』2巻 表紙 白泉社発行)

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涼川りん(著)『あそびあそばせ』 第2巻

【遊び人研究会】に所属する3人が時にはゆるく、時にはハードに遊び倒す、涼川りん先生の『あそびあそばせ 第2巻』(AA)が発売されましたのでネタバレありの感想を。

3月に発売された第1巻はツイッターで人気が爆発、品切れが続出して中々買えませんでしたので第2巻は予約して買ってきました。

表紙は華子。一見可愛らしい顔立ちをしていますが、作中で最もハードに表情が変わるキャラです。

ひまわりの花と華子
(引用:同上)

第2巻では第12~22話までを収録しております。
裏は「大根抜き」をして遊ぶ3人。これだけ見るとよくある日常系萌えマンガですが・・・

大根抜き遊びをする華子・香純・オリヴィアの三人は遊び人研究会の仲間
(引用:裏表紙)

上のキャラがこんな顔になったりします。

バットマンにいそうな華子のギャルメイク
(引用:同書63ページ)

それでも中身を読むと違和感が無いのだから不思議です。

将棋部と部室を賭けた勝負

華子・オリヴィア・香純の3人が結成した「遊び人研究会」は、ゆび相撲や手押し相撲・オセロなど、子供ならだれでも知っているような遊びで日々を楽しく?過ごしていました。

そんな「遊び人研究会」は空き教室を勝手に部室として使っていたのですが、将棋部が正式に許可を取って部室として使うこととなったため追い出されるハメに・・・。

が、何故か部室を手に入れる側の将棋部部長が遊びで勝負を挑んできて、華子たちが勝ったら部室はそのままで良いと言ってきます。すごいご都合主義的展開。

選ばれた勝負内容は3対3のズック飛ばし。より遠くに靴を飛ばしたほうが勝ちです。
関係ありませんけど、ズックって全国的に通用する言葉なんでしょうか?家族とかのごく狭い身内には通用したのですが、小学校とかでは全然意味が通じなかった思い出があります。

とにかく始まったズック飛ばし勝負。一番手の華子は強烈な顔をして盛大にしくじります。

ズック飛ばしを盛大にしくじる華子
(引用:同書13ページ)

頭脳系がダメな香純のためにこの勝負にした華子でしたが、肝心なところで抜ける自分自身の欠点は全然考慮していないあたりが華子らしいです。これで「遊び人研究会」は1敗。
続く香純は相手がよかったのか、あっさり勝利。これで1勝1敗。

ラストのオリヴィアは将棋部部長との勝負。先手のオリヴィアはブランコで勢いをつけて靴を飛ばしたため、この日最高記録を出して勝利を確信します。さすがオリヴィア、勝利のためなら手段を選びません。

それを見て対抗心を燃やした将棋部部長は、なんと自転車に乗って靴を飛ばします。

将棋部部長の本気ズック飛ばし。一キロも飛ばした
(引用:同書18ページ)

もはや将棋部どころか学生の身体能力ではない部長は、オリヴィアの20倍も飛ばして圧倒的大差で勝利。というわけで、「遊び人研究会」は1勝2敗で負けてしまいました。

しかし着地に失敗。全身複雑骨折して学校には来れなくなったため、部室は結局「遊び人研究会」が使っても良いことに。
結局、将棋部部長は文字通り骨折り損となってしまいました。

文系部活マンガでは鉄板の部室絡みネタでしたが、昔の遊びをしながらもハードな内容になっていく本作を体現したような話しでオススメです。

なお、一番気になったのは華子が将棋を【尻からビームを出す競技】という人間にはおよそ不可能な競技だと思っていた事。なぜそんな事になったのかと思っていたら、次の話しで謎が解けました。

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尻からビームを出すなんだかわからない人

ここからは準レギュラー化しそうな新キャラの話し。

普段ぶっとんだ表情をする色物キャラの華子ですが、実は勉強は成績優秀で実家は金持ちという、出るマンガを間違えなければお嬢様キャラで通ってもおかしくない人物なのです。

そんな華子の実家には、前多という使用人のような?おじさんが一緒に暮らしている様子(何のために一緒に暮らしているのかは不明)。
その前多さん、華子にはどんなことでも“知らない”とは言えないという謎のプライドを持っているらしく、幼い頃の華子に自身がルールを知らない将棋の事を聞かれた時にとっさに【尻からビームを出す競技】と答えてしまったのでした。

やってみてと言われた前多さんは、何故か本当に尻からビームが出せるらしく、華子の前でやってみせるのでした。
それ以来、尻からビームを出すことをせがむようになった華子。かくして華子は将棋を【尻からビームを出す競技】だと信じてしまったとのことでした。

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(引用:同書28ページ)

尻からビームを出すなどというウソ、普通は信じないだろうと思っていましたが、本当に出せるのですからこれは信じざるを得ない。

が、それも上の将棋部との勝負でウソだと判明。以来、前多さんに向けられる華子の視線は冷たいものに・・・

尻からビームをだす使用人・前多を冷たい目で見る華子
(引用:同書29ページ)

それでも雨で傘を忘れた華子のために傘を届けたり、華子の命令一つで女装したりと華子に尽くすその姿は使用人の鏡なんですが、そもそも使用人なのかどうかも不明で、ホントこの人いったいなんなんでしょうね。

ちなみに尻からビームが出る秘密はこの2巻でわかります。気になる人は買って読んでみましょう。

女子校に男子がいる?

華子や香純、オリヴィアたちが通っているのは女子校。なので男子はいないハズですが、ある日オリヴィアが青い顔をして部室に現れると華子たちに“この学校に男子がいる”と告げます。

オリヴィアがそう思ったきっかけは、前日の深夜に路上でカップルが痴話喧嘩しているのを聞いてしまったからでした(場所はオリヴィアの自宅の目の前)。

どうやら女性のほうが一方的に男性に別れ話をしている様子。
が、その理由が女性はじつは男性であったというものでした。そして、その女性はどうやらオリヴィアたちと同じ学校の制服を着ていたというのです。ちなみに顔は暗くてよく見えませんでした。

それを聞いた華子たちは怪しい人物を探すことに・・・
そして心当たりを一人見つけます。それが学年一可愛い女の子、青空つぐみちゃん。

あそびあそばせ、作中一の美少女・青空つぐみちゃん
(引用:同書87ページ)

ちなみに一人称は“ボク”。ちょっとオリヴィアに似てますね。
このつぐみちゃん、体育の着替えはいつもトイレでしており、水泳の授業も塩素アレルギーといって見学しており状況的には一番怪しそうです。

さすがに男ですか?とストレートには聞けませんでしたが、どうやらつぐみちゃんもオリヴィアたちが声をかけてきた原因がわかったらしく、あっさり真相を明かしてくれました。

確かに前日、オリヴィアの家の前で痴話喧嘩をしていたのはつぐみちゃんだったようで、男性と別れたくて自分が男だとウソをついていたということでした。
ちなみに体育の時、いつもトイレで着替えをしていたのは、みんなの前で着替えるのが恥ずかしかっただけだったようです。

その言葉にホッとする香純とオリヴィアですが、華子だけが胡散臭いと感じた様子。確かにこれだけだとつぐみちゃんが本当に女の子だと確信が持てません。
華子以外はつぐみちゃんを女の子だと信じたようですが、果たして真相はどちらなんでしょうか。

ちなみにこのつぐみちゃん、この2巻ではもう一度登場しますのでこれもぜひコミックスを読んでみてください。

うんこの付いたカッターは前多

こちらは「超常現象科学部」・通称「超学部」の部員の岡さん。

超常現象科学部の岡さん
(引用:同書94ページ)

「超学部」は他の部員が卒業や転校、転送(?)でいなくなってしまい、現在部員は岡さん1人になってしまいました。

そこでオカルトが好きな人を探していると、ちょうど「遊び人研究会」でコックリさんをやっているのを見かけます。
別にオカルトが好きでは無くても遊びには興味がある「遊び人研究会」の三人は、岡さんにオカルトっぽい遊びを教えてもらって一緒に遊ぶことに・・・

そこで出てきたのは【ひとりかくれんぼ】。ぬいぐるみを使った遊びのようですが、解説はともかく出てきたぬいぐるみがウンコとか意表を突かれすぎて吹き出してしまいましたw

うんこのぬいぐるみを持っている女子中学生たち
(引用:同書99ページ)

そして切り裂かれるウンコ。

うんこのぬいぐるみを使った「ひとりかくれんぼ」の解説
(引用:同書100ページ)

さらにウンコの名前は、華子によって“前多”にされてしまいます。

うんこのぬいぐるみに躊躇なく自分の使用人の名前を付ける華子
(引用:同書100ページ)

ここら辺の畳みかけるようなギャグの流れは素晴らしいですねw笑いっぱなしでしたwww
ところで、華子の中の前多さんの評価は普段からこんななのでしょうか。不憫です。

その後、前多と名付けられたウンコは洗面台に沈められカッターで刺されます。
そして、ウンコの前多が鬼となって探しに来るというのが【ひとりかくれんぼ】という遊びとのこと。明らかにホラーテイストな遊びで、それが苦手な華子たち3人はすぐに遊びをやめようとします。

が、何故かウンコの前多は洗面台から消えてしまいます。それを見てパニックになる華子たち。
途中出会った顧問の千紗都先生に“ウンコのついたカッターは前多なので「み~つけた」って言ってから燃やしてください”などと意味不明なことを言ってしまいます。

結局、前多(ウンコ)が消えたのは早とちりだったのですが、遊びの内容はともかく、華子たちと一緒になって遊ぶ事に楽しさを感じる岡さんの姿は実に可愛らしいですね。普段からあまり人と接するタイプではないのかもしれません。

個性的な性格をしていますし、これからも登場することになりそうです。

感想

1巻が大人気となった『あそびあそばせ』の待望の2巻。今回も笑わせて貰いました。
華子たちがやっているのは新しい遊びではなくて、昔だれもがやったことがあるような古典的な遊びというのが逆に新鮮ですね。

また、可愛いキャラなのにやっていることはわりとハードですし、キャラクターの表情のギャップも激しくて面白いです。単なる日常系萌えマンガとは違った楽しさがあります。

ところで作者の前作『りとる・けいおす』(AA)も良作だったのですが、残念ながら2巻で打ち切りとなってしまいました。
そんなことがあったので、ひょっとしたら『あそびあそばせ』も2巻で・・・などと思っていたのですが、そんなことは杞憂でした。
新キャラもバンバン出してきましたし、これはしばらく連載が続くと見ていいんでしょうか。第3巻も非常に楽しみです。