極黒のブリュンヒルデ 岡本倫(著)第14巻の表紙はカズミ
(引用:岡本倫(著)『極黒のブリュンヒルデ』 第14巻 表紙)

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岡本倫(著) 『極黒のブリュンヒルデ』 第14巻

前巻のレビューは以下から。

表紙はカズミ。可愛らしく描かれております。
前回は初菜でしたが、ひょっとしてヒロインシリーズになったりするんでしょうか?

恒例のカバー裏のきまぐれキャラ紹介は、この巻で大活躍の黒服でした。
服が体型にあっていないのは、女モノの服を無理矢理着ているからです。

極黒のブリュンヒルデ 第14巻のキャラ紹介は黒服
(引用:岡本倫(著)『極黒のブリュンヒルデ』 第14巻 カバー裏)

ちなみに彼に女装癖はありません。もっと別な変態です。

黒服はこのまま名前が付かないことが確定した模様。
しかし”お城を見るとセンチメンタルな気分になるが理由はわからない”って、奈波編であった彼の嘘任務の話しですね。

裏にはこちらも恒例の作者のコメント、14巻は作者の最高記録らしい。
そういえば前作『ノノノノ』をいつの間にか超えていたんですね。
もっともあれは途中のヒロインレイプ展開があったせいで面白さに急ブレーキがかかったようにも見えましたから(個人的にはかなり嫌な展開でした)、あれがなければもう少し続いたような気がします(それ以外は最高だったんですが)。

それと『極黒のブリュンヒルデ』は当初全15巻の予定だったそうですが、ヴァルキュリア編が7巻の予定が10巻までかかったことで完結までもう少しかかるそうです。

極黒のブリュンヒルデは当初15巻で終わる予定だったよう
(引用:岡本倫(著)『極黒のブリュンヒルデ』 第14巻 裏面)

ファンとしては嬉しい限りですが、この書き方だと結末もだいぶ決まっているんじゃないでしょうか?

意外な刺客

前回、寧子と一緒にラブホテルに入った良太でしたが、ここが子作りをするところで本来は好きな相手と一緒に来るところだということを寧子に知られてしまい、彼女の勘違いに拍車をかける結果となってしまいました。

寧子にカズミとの仲を勘違いされる良太
(引用:同書 6ページ)

ラブホテルに行く今回の話しは、いくら良太が寧子を好きにしても迂闊すぎますね。

そしてラブホテルから出てきた寧子と良太を初菜が目撃。
かなりショックだった初菜は、良太が見舞いに来たことで舞い上がっていたカズミにそのことをバラしてしまいます。

ひどいショックを受けたカズミはいつの間にか姿を消してしまいます。
その直後、佳奈がカズミがイジェクトされる予知を見るのでした。

予知の場所へ急いで向かう佳奈と初菜が見たのは、カズミの首を締める黒服でした。

カズミの首を絞める黒服
(引用:同書 42ページ)

この黒服、病み上がりのくせにやたらと強く、一瞬で佳奈と初菜をスクラップにしてしまいます(ところで初菜が頭を割られたのは右側だったのに倒れこんだら左側になっているように見えるのは何故でしょう)。

容赦なくスクラップにされる佳奈と初菜
(引用:同書 49ページ) 

ヒロインにまったく優しくないマンガですので容赦がないですね。
そして協力者の高校生(良太のこと)の居場所を教えなければイジェクトすると脅す黒服。
ですがカズミ達はこれを一笑に付します。

彼に何度も命を救われているカズミ達ですので、誰一人命の恩人たる良太を売るようなマネはしないというのです。
普段あまり口には出しませんが、彼女たちが如何に良太に感謝しているかがわかってちょっと嬉しくなってしまいました。

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黒服 vs ストーカー

それならばと初菜からイジェクトしようとする黒服ですが、その背後から初菜のストーカー・高屋が現れます。まさにグッドタイミング(頭カチ割られた後だからグッドでもないか)。

高屋の一撃が初菜たちのピンチを救った
(引用:同書 58ページ)

黒服をブン殴る高屋。
さらに寧子が参戦したところでどうやらすでに体力の限界だったらしい黒服は、その場に倒れこんでしまいます。

かくして手こずりましたが黒服を退けた上、捉えることに成功した一同。
遅れてやってきた良太を待って尋問することになりました。

こっそりパンツをズラして中身を覗いたことがある

といっても尋問する前に黒服は隠し持っていたナイフで難なく拘束を解くと佳奈を人質に取って抵抗します。
この人、戦闘能力がかなり高いようですが、病み上がりでなかったらこの人数でいても良太たちに勝ち目はないんじゃないでしょうか。

ヴィンガルフをやめた黒服がどうしてまだ良太たちを襲うのか問うと、彼は”お前たちを殺すために死んでいった魔女たちの恨みを晴らす”ためだと説明。
奈波や瑞花などが死んだことを悔やむような描写があった彼ですが、魔女たちに対する行動とは裏腹に、心の中では彼女たちに同情していたようですね。

そのピンチに突然現れる良太の脳内奈波。良太を通して黒服を説得しようとします。
ここで良太の脳内に、奈波がいることを黒服に証明するシーンはかなり笑えましたwww
シリアスシーンに遠慮無くギャグをぶち込んでくる作者の技量はさすがの一言です。

やばい性癖の持ち主だった黒服。それに捕まる佳奈
(引用:同書 79ページ)

結局、良太の脳内に本当に奈波がいることを知って戦意を喪失した黒服。
今後は良太たちを襲わないことを約束するんですが、未だヴィンガルフに賛同している彼は組織に不利になるようなことをするつもりはないようです。

結局わかったのは魔女が必ず孵卵するということだけ。
その回避方法も不明のままで、寧子たちにとって状況は絶望的なままとなりました。

はたして仲間に加わるのか

さて黒服の今後をどうするか考えた良太はヘクセンヤクトの美樹を呼び出し彼をヘクセンヤクトへ加える事を提案しますが、美樹は黒服が組織内で数人しかいないとされる上級研究員でありどれだけ怖ろしい人物かを知っているためこれを拒否します。

それを聞いてあっさり引き下がる黒服ですが、抜け目ない彼は美樹が乗ってきたヘリにこっそり侵入。
美樹が戻ってきたタイミングでパイロットを引きずり出した上、ヘリを急上昇させ宇宙人の受精卵の在処を教え九所長に受精卵を返すよう美樹に迫ります。

が、九所長はとっくに死んでおり、それを聞いた黒服は急に戦意を喪失してしまいました。

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(引用:同書 120ページ)

ヴィンガルフに肩入れする理由が大きく損なわれたという黒服。
ヴィンガルフの目的もそうですが、それ以上に九所長に個人的に心酔していたがための忠誠心だったようです。

その様子を見て彼にヘクセンヤクトに加わるよう説得する美樹。
彼が加われば大きな戦力アップでしょうが、果たして簡単にいくのでしょうか。

“朝ちゅん”に失敗するカズミ

さて、黒服が去った後、ラブホテルの一件が全員にばれたことを知った良太は、外で座っているカズミに話しかけます。

カズミは寧子とデートして楽しかったという良太の言葉を聞いて、もう良太を諦めると言い出します。
さすがにこれだけアプローチをかけても良太と結ばれなければ勝ち目は無いと悟った様子。

内心未練しかありませんが、それでも良太に別れを告げて去るカズミでした。
普段カズミはあまり好きじゃないんですが、こういういじらしいところを見るとつい応援したくなりますね。

と思ったら良太が追いかけてきてカズミを抱きしめます。

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(引用:同書 144ページ)

いつ孵卵するともわからないカズミたちに同情的になった良太。
寧子が好きなのは変わりませんが、時間が無い彼女に少しでも幸せになれるならと彼女と一緒にいることを宣言するのでした。

なし崩し的にカズミと付き合うことになった良太。
そのままてっきり子作りかと思ったのですが、良太はあっさり身を引き“朝ちゅん”展開を期待していたカズミの希望はあっさりと打ち砕かれるのでした。

とりあえず良太と付き合えることになったカズミですが、タイミング悪く寧子が「良太を好きなれるよう努力してみる」宣言をします。
前日に見た、記憶を失う前の寧子が書いたノート(良太のことが大好きと書いてあるもの)を発見したことで、彼女の中の心境が大きく変わったようです。

しかし今はカズミと付き合っていることを良太は公に認めてしまいます。
なんともタイミングの悪い寧子と良太ですが、果たして二人の関係はどうなってしまうのか。

ここで第9章は終わりました。

研究所の動向と暗躍する小五郎

最後は第10章「百年の胎動」がスタート。

研究所では小野寺所長が新しいヴァルキュリア・フリストを調教中。
わずかなページ数で鬱展開を作る作者の技量に感服しますが、研究所に敵愾心しかないフリストをどうやって手懐けていくのか、こちらも注目したいですね。

そして最後は、久々に宇宙人の受精卵についての話題が・・・

小五郎から受精卵を託されていた男(名前あったっけ?)でしたが、これが本当に宇宙人であると確信を持ったらしく記者会見をして大々的に世間に発表するつもりだったのですが、あっさり小五郎に殺されてしまいます。

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(引用:同書 188ページ)

この展開はかなり意外で、まさか小五郎が人殺しまでやってしまうとは驚きました。
彼が世間にこれを公表しようとしたから殺したように見えましたが、どうやら“人類の進歩のため”にやったことのようで、良太との約束よりもこちらのほうが小五郎にとっては大事なことのようです(ラストのこのシーンはコミックスの加筆でしょうか)。

感想

今後のストーリー展開に必要な準備が着々と進んでいるように見える14巻でした。
良太達のサイドではやはり黒服との接触が大きな展開で、今後の彼の協力次第ではヴィンガルフとの戦いや魔女の孵卵問題について進展があるかもしれません。

一方良太の知らないところでは小五郎の暗躍やフリストのことなど、今後のストーリーに絡んでくる重要なことが着々と進んでいるようで、これらもどのように作用してくるのか楽しみです。

コミックス最新15巻は10月15日発売予定です。