BTOOOM 井上淳哉 第15巻の表紙は吉良
(引用:井上淳哉(著)『BTOOOM!』 第15巻 表紙 新潮社発行)

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井上淳哉(著)『BTOOOM!』 第15巻

表紙には序盤からの生き残り・吉良康介。

前巻までで聖域編が終わりましたが、この巻からは織田と吉良という初期~中期の強キャラ同士の対決が始まります。
高い画力とスピーディなバトル展開はこの巻でも健在、またここへきてゲームルールが変更され、戦いはさらに厳しいものへと変わってゆきます。

第74話~77話までを収録。
中表紙は元警察官でムキムキボディの東郷平太郎でした。

BTOOOM 15巻の中表紙は東郷平太郎
(引用:同書 中表紙)

また初回特典として、ヒミコのICカードステッカーが付属しております。

BTOOOM第15巻の初回特典はヒミコのICカードステッカー

織田の真意?

ヘリでの脱出に失敗し、織田とともに海に落ちたヒミコ。
そして目が覚めるとそこは元の島の浜辺でした。しかし目の前にはナイフを持って自分に覆いかぶさる織田の姿が・・・
襲われると思ったヒミコはすぐに持っていたタイマー式のBIMのスイッチを入れ、「汚されるくらいなら死ぬ」と言います。

が、それにまったく動じない織田。「竜太とは親友だった。これ以上軽蔑されたくない」と言うだけでヒミコのBIMを止めようともしません。
結局ラスト1秒でヒミコ自身がBIMを止めたので二人とも爆死ということにはなりませんでした。どうも織田は自分の命に対してあまり頓着しているようには見えませんね。

織田がヒミコに近づいたのはヒミコの怪我を治療したかっただけで、襲うつもりなどまったくなかったようです。
ヒミコにとって織田は自分や竜太を殺そうとしたり協力したりとまったくわからない人物だったのですが、どうやら織田自身は過去に竜太との友人関係を壊したことを後悔しているようでした。

竜太とのことを後悔しているような様子の織田
(引用:同書 30ページ)

そんな中突然今回のゲームで竜太と再会したため、どう接していいかわからないというのが正直なところのようです。
ただこれらはすべてヒミコの想像でしかありませんので、果たして織田の真意かどうかは不明です。

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凄腕ハッカー「マシュー・ペリエ」登場

一方その頃、島の外では今後のゲームを左右する重大な会議がティラノスジャパンの会議室で行われておりました。
議題は新ルールの追加についてでした。詳しいルールは後半に判明します。そしてその徹夜の幹部会議を終えビルをあとにする、ティラノスジャパンの飯田恒明。

これまで竜太にBIMの解体方法やヘリでの脱出作戦を持ちかけたりと、いわば外での竜太の味方だった飯田ですが、ここへ竜太の義理の父と叔父・中岡慎一が接触してきます。
喫茶店に飯田を連れ込み、ゲーム『BTOOOM』について質問する竜太の父と中岡。
特に中岡は『BTOOOM』が殺人ゲームであることを指摘する等、いきなり確信を突くようなことを質問しますが、飯田はそれに眉ひとつ動かさず否定します。

そこで中岡はマシュー・ペリエという人物の名前を出します。ちなみにペリエはこんな感じの若い男です。

世界的に有名なハッカー・マシューペリエ
(引用:同書 53ページ)

飯田も名前だけは知っているらしく、それによるとペリエは元ハッカーで現在は国際指名手配されているとのこと。
そして中岡がいじっていたPCの画面を飯田に向けるとそこにはそのペリエの姿が。

と、突然飯田のスーツに手を入れる中岡。飯田の持っていたティラノスジャパンの社員証をノートPCのカメラの前にかざします。
するとペリエは一言「認識した」と言い、次の瞬間飯田の携帯が鳴りだします。それはペリエからの電話でした。なんとペリエは飯田の社員証だけで携帯の番号を割出してしまったのです。

これに驚き、思わず顔色を変える飯田。しかし中岡は畳みかけるように、今度は竜太を指名したのは飯田だと言い放つのです。

中岡慎一はティラノスジャパンの飯田と接触
(引用:同書 43ページ)

それにうっかり反応してしまった飯田。殺人ゲームを知らないと答えられない態度と、さらにペリエが飯田のPCをハッキングして、現在ティラノスジャパンの査察部が飯田のPCをチェックしていることを指摘することで、中岡もペリエも飯田が今回の事件の中心人物であることをアッサリ看破してしまいます。ペリエもそうですが、中岡の鮮やかな手口は見事ですね。

ところで飯田は今まで竜太を助けてくれている味方だと思っていたのですが、今回の件で竜太を無人島送りにしたのは他ならぬ飯田だったことが判明しました。
動機はゲームを早く完成させたかったということ。しかも自分は直接竜太を指名せず、母親が竜太を指名するのを見越して指名状を送っていたのです。随分汚いマネをしますね。

ともかくある程度の実力と、世界を裏で操るシュヴァーリッツ財団の情報も握っていることを飯田に示した中岡たち。
そして自分たちは協力できるはずと、飯田に手を組むよう説得するのでした。
すでにヘリでの脱出計画も失敗した上、ティラノスジャパン社内で鷹嘴から疑いを受けている飯田としては、このままだとジリ貧でしたので中岡たちの提案にのることに・・・
思わぬところで心強い味方を得た飯田でしたが、しかしこの動きは鷹嘴の秘書にも聞かれており、遂に飯田が裏切り者であることが鷹嘴にもバレてしまうことになります。
果たして飯田の運命はどうなってしまうのか、また中岡やペリエも無事竜太たちを助け出すことができるのでしょうか。

余談ですが、ペリエが使っていたマウスが今自分が使っているマウスにそっくりでした。

世界的ハッカー・マシューペリエの使用しているマウスはロジクールの「M570」
(引用:同書 59ページ)

元ネタはロジクールの無線トラックボールマウス「LOGICOOL ワイヤレス レーザー式 5ボタン  M570」(AA)と思われます。

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マイクロソフトやケンジントンのトラックボールを使ってきた自分ですが、無線でトラックボールだったら現在はコレ一択というくらい気に入っています(ケンジントンがエキスパートマウスの無線を出せばまた違いますが)。
ただ日本人の自分でも若干本体・ボールとも小さいかなと思っているので、アメリカ人のペリエには小さすぎると思いますが・・・

織田 VS 東郷チーム

話しは再び島に戻り、こちらは東郷・吉良・樋口・上杉のグループ。問題児だった吉良ですが、現在の状況を見ると他の三人とはうまくやっているようです。

ふとしたことで上杉がチップを二つ隠し持っていたことがわかり、東郷のチームは現在5つのチップを持っていることがわかりました。
そしてそのチップを使って広範囲のレーダーを使うと近くに2人がいることがわかります。織田とヒミコですね。
ちょうど輸送機による補給のタイミングも重なったことで、吉良の「BTOOOM」のゲーム知識と、東郷の指揮力を組み合わせた特訓の成果を見せようと織田たちに戦いを挑みます。

チームワークを身につけた吉良
(引用:同書 85ページ)

上の吉良の表情は初期と比べると随分変わりましたね。東郷たちと一緒に島を脱出するべく4人でやっていくことに迷いがないように見えます。
そして補給物資よりも織田とヒミコを殺すことを優先するため、東郷たち4人は織田たちの元へ向かっていきます。

ただでさえ4対2と分が悪い織田たちですが、さらにBIMもタイマー式しか無いのでは勝ち目はありません。
が、このまま逃げると東郷たちを竜太の元に連れて行ってしまうということで、織田が一人で東郷たちに向かっていくというのです(正確には補給物資に向かうですが)。
殺される可能性が非常に高いのに自ら囮を買って出るとは、この織田の提案は非常に意外でした。

そして補給物資に走り出す織田。案の定東郷たちは織田一人にターゲットを絞りました。
補給物資に先にたどり着いた織田が見たモノは意外なモノでした。

BTOOOMのルール変更によりBIMが補充される
(引用:同書 98ページ)

なんと今回の補給物資は食料などではなく、BIMだったのです。今までBIMが補給されたことは無かったのですが、ここへ来て殺し合いを加速させるルールに変更されたためBIMが補給されることになったのです。

図らずも大量のBIMを手にすることになった織田。こうなっては逃げることなど考えず、逆に東郷たちを返り討ちにしてやろうとします。
まずは補給物資にトラップを仕掛け近づく上杉を殺そうとしますが、これは東郷にバレて失敗。続いて吉良が織田の背後からタイマー式を投げ込みますが、織田はこれをスルー。吉良にホーミング式でロックされますが、織田は二つのホーミング式でロックすることであっさり立場を逆転させます。この辺りはBIMを大量に持っている織田が圧倒的に有利ですね。

しかしそこに樋口も出てきたことから戦況は膠着状態に。その時樋口が織田になぜそんなに大量のBIMを持っているのかを問いただします。
織田はうまくとぼけますが、どうやら樋口には他人のウソを見抜く能力があるらしくすぐにバレてしまいます。
その後すぐに織田は、足元のリモコン式を作動させ一時撤退します。実はこれは誘いのフェイクだったのですが、追いかけようとする吉良を織田のウソに気づいた樋口が止めます。そして織田を追いかけるより他の補給物資(BIM)を確保することを優先すべきと言います。
それにしても見た目トロそうな樋口でしたが、意外な特技と冷静な判断力を持っていたんですね。

だが判断力なら織田も負けてはいません。
吉良たちが自分を追ってこないことで、東郷チームのBIMが残り少ないこと・そのためBIMの回収を最優先に変えたことを瞬時に理解します。
そして、これが勝機とばかりに吉良たちを追い始める織田。攻守が完全に入れ替わりました。

織田が向かってくることで、皆に補給物資のところまで走るように言う東郷。
追いつかれたら即織田に殺されるということで、急いで逃げる東郷チームでしたが、やはりというか体力的に劣る樋口が遅れてしまいます。
その樋口を射程圏内に入った瞬間攻撃する織田。一人殺したと思ったのですが、それをバリヤー式で東郷が救いました。

樋口をバリヤー式BIMで助ける東郷
(引用:同書 152ページ)

チームに拘る東郷ですが、すでに足手まといになっている樋口をなぜ助けるのか不思議です。
リーダーがメンバーを見捨てれることがあれば、チームとして機能しなくなってしまうと考えたからなのか、それとも樋口に特別な感情があるのか。
とにかく今は織田から逃げるのが精一杯の東郷たち。途中織田のホーミング式で狙われますが、今度は樋口が東郷を助けます。
樋口は元々東郷を気に入っていたようなので、この行動は当然でしょうね。

とはいえBIMの数で圧倒的に劣る東郷たちは早々に織田に追い詰められてしまいます。
織田のBIMの連続攻撃に、バリヤー式で防ぐのが精一杯の東郷と樋口。そのバリヤーも解け始めたため、今度こそ終わりかと思われたその時、BIMを補充した吉良が戻ってきて東郷たちのピンチを救いました。

残っていたBIMも手に入れたことで、息を吹き返す東郷チーム。
これで戦況は振り出しに戻ることに。しかし織田の自信は変わらず、たった一人でも東郷たちに勝つつもりなのは変わりません。
これは竜太がたった一人で、以前の東郷チームに圧勝したことで対抗意識を燃やしているためですが、こういうムキになるところがいつか織田の身を滅ぼしそうですね。

最悪の“ルールの変更”

織田対東郷チームの戦いも仕切り直してこれから後半戦というところでしたが、ここで腕のチップから突然鷹嘴の声が・・・

手に埋め込まれたチップでルール変更をアナウンスする鷹嘴
(引用:同書 181ページ)

ここで今回の「BTOOOM」のルール変更の説明がありました。以下の3つです。

  • BIMの緩和

今回の補給物資からBIMも含まれるようになりました。膠着状態をなくすのが狙いのようです。

  • ゲーム終了後のプレイヤー一斉回収

こちらは今までチップを8つ集めたプレイヤーが出次第ヘリで迎えに行っていたのを、ゲームの決着が着いてから一斉に回収するように変更するというもの。
前回伊達がクリアした時に、竜太たちがヘリを襲撃したことから、これは当然の処置でしょう。
ちなみに伊達がクリアしたことがカウントされているため、島から脱出できるのはあと3人となることも合わせて告げられました。こうなると東郷チームは4人で勝てても一人は置いてけぼりということになりますね。

  • 時間制限

今回これが一番の驚きでしたが、今回の「BTOOOM」はあと24時間で終了するとのこと。

あと24時間でゲームは終了することがアナウンス
(引用:同書 187ページ)

24時間以内にクリアできなければ、以後の補給も迎えも一切無し。完全に見捨てるというのです。
前の巻でトリオの師匠が20日間も島に居たと言っていたのでもっと引き延ばすと思っていたのですが、案外早く決着となりそうです。

感想

今回のルール変更で中だるみしていたゲームの内容に、一気に緊張感が生まれました。
東郷チームのように4人で行動しているモノにはクリア人数の問題で疑心暗鬼が広がるでしょうし、状況を静観為ていたモノにとっては制限時間の問題が出てきます。
そして殺し合いを続けるためのBIMは今回から補充されることになりましたから、これでますます戦いが激化するでしょう。

ちなみにまだ未登場のキャラが5人居るはずなのですが、一体どんなタイミングで登場することになるのか。そちらも楽しみです。
なお、次回16巻は2015年1月発売予定とのこと。

※第16巻が発売されました。