BTOOOM第20巻の表紙は狂気の表情をした吉良
引用:井上淳哉(著) 『BTOOOM!』 第20巻 2016年5月 新潮社発行

爆弾ゲームマンガ『BTOOOM!』の最新20巻が発売されたので買ってきました。ゲーム参加者の人数はだいぶ減りましたが、それでも相変わらず人が死んでいきます。

スポンサードリンク

井上淳哉(著) 『BTOOOM!』 第20巻

前巻のレビューは以下の記事でしております。

第20巻では第94~97話までを収録。表紙は血塗れた吉良。

血まみれの吉良
引用:同書 表紙より

ここ最近の吉良は、本編で年相応の可愛らしさが出ていたりもしましたが、本来の彼は女性を3人も殺害した殺人鬼ですから表紙イラストのような狂気じみた表情のほうが合っていますね。

中表紙はイマイチ役どころがわからない上杉謙也。だれかと食事していますが、誰なのかはこの巻を読めばわかります。

誰かと食事をする上杉
引用:同書 中表紙より

東郷、最後の使命

毒ガスの影響で気道がふさがり呼吸がままならない東郷に襲いかかる吉岡。吉良が薬を持ってくるまでの間、吉岡の攻撃から自分自身と輝夜を守らねばなりません。

そこで東郷がとった手段は、ふさがりかけた気道をアルコールで広げるというもの。
これにより、一時的に呼吸が楽になり、激しい動きができるようになりました。
さらに、輝夜の力により、本来レーダーに写らない吉岡の位置を正確に掴むこともできるようになり、まさに東郷の無双状態が始まります。

東郷の猛攻に押され気味の吉岡
引用:同書 22ページ
btooom 20巻での東郷対吉岡の対決
引用:同書 23ページ

吉岡がいかに機関銃を持っているとはいえ、BIMの扱いや戦術、身体能力を含めて東郷はすべてで吉岡を圧倒しているわけで、このままいけば吉岡撃破はたやすかったでしょう。

が、アルコールの効果は数分しかなく、それが終われば今度こそ気道の炎症により呼吸ができなくなることがわかっていた東郷。
吉良が間に合わないことも薄々わかっていたようで、輝夜に最後の別れを告げ、これが最後の使命とばかりに吉岡に捨て身の攻撃を仕掛けます。

結局、吉岡を追い詰めながらも仕留めることはできず、最後は吉岡の機関銃で蜂の巣にされてしまった東郷。
東郷との再会を希望にしていた吉良と樋口にとって、東郷の死は大きなダメージとなるでしょう。
それにしても、東郷が死んだ段階で吉良はともかく樋口が生きているのが意外です。
今後、彼女に役割があるんでしょうか。

スポンサードリンク

吉良の心境の変化

吉岡が東郷を殺したことで、あと一歩で間に合わなかった吉良は激昂。吉岡を殺そうとしますが、レーダーに映らず、さらに機関銃をもった吉岡には苦戦し、最終的に逃げられてしまいます。

その後、改めて死んだ東郷の事を考える吉良ですが、彼の死を悲しむことで逆に自分が過去に犯した人殺しと向き合うことになってしまうのでした。

自分が犯してきた罪の大きさを今更ながらに認識する吉良
引用:同書 98ページ

身勝手な快楽のために過去に女性を殺害した吉良。自分が殺した人間にも当然家族がおり、今の自分と同じ絶望や屈辱を味わったのだと今更ながらに思い知ります。
ここ最近の吉良は東郷を父親のように慕う年相応の子供のような感じでしたが、考えて見ればこの島に来たのも上記人殺しをしていたからだったわけで、そういう意味では因果応報になったといえるでしょう。

結局、錯乱した状態でオオトカゲに囲まれて大ピンチになってしまった吉良ですが、果たして彼の復活はあるのか、次巻以降に期待したいです。

上杉と吉岡の意外な関係

一方、吉岡に連れ去られたヒミコを探す竜太と上杉ペア。ヒミコの機転により、吉岡の立てこもる建物の位置と罠を見破り背後をとることに成功します。
が、ここで上杉が裏切ったため、竜太は拘束されてしまいます。

どうやら上杉は以前吉岡と行動を共にしていたことがあったらしく、その時、意気投合していたようです(その時の様子が今回の中表紙)。

上杉と意気投合していた吉岡
引用:同書 133ページ

もっとも、上杉自身は吉岡と特に仲間意識があるわけではなく、竜太と一緒にいても自分に得はないと考えただけの行動ですので、吉岡といても不利とわかれば即座にまた裏切ることでしょう。

そして、拘束されてしまった竜太は、ヒミコを助けるどころかまたしても絶体絶命のピンチに・・・
いくらマシンガンを持っていても、竜太より戦闘能力が圧倒的に劣る吉岡ですのでどうなるのかと思っていたのですが、こういう展開になるとはまったく予想外でした。

極まる下衆

拘束された竜太の目の前でヒミコに襲い掛かる吉岡。男性恐怖症のヒミコが男に襲われるのはいったい何度目なのか、さすがに不憫です。
もちろん必死で止めようとする竜太ですが、キレイ事を並べる竜太に一つの余興を思いついた吉岡。

それは、ヒミコに竜太を逆レイプさせることでした。
なんともとんでもない事を言いただした吉岡ですが、ショッキングな出来事に今まで現実逃避していた竜太のゲーム脳が壊れ始めてしまいます。

ゲーム脳から壊れ始める竜太
引用:同書 171ページ

それを察したヒミコは、竜太を助けようと吉岡の言いなりになることに・・・
さらに、言う通りにするので自分たちの命だけは助けてくれと吉岡に懇願するヒミコ。
結局、自分の興味が優先したのか、ヒミコの願いを聞くことにした吉岡でした。

この状況下で竜太を守ろうと、吉岡と取引するヒミコは立派ですね。
ゲーム終了のタイムリミットが間近に迫っているので本来はそんな取引通用しないと思うのですが、吉岡はそもそもチップが無いためにゲーム終了のタイムリミットを知りません。

なので、こんな取引でもOKを出したのでしょう。それでも本来なら上杉がタイムリミットを指摘すれば良いだけなのですが、目先の損得しか考えられない彼にそんな気は今のところないようです。

果たして竜太はヒミコと最後までシてしまうのか、またこの状況をどうやって打破するのか、次巻以降に期待したいです。

最後は忘れがちな島の外での出来事。
シュヴァーリッツ卿がティラノスジャパン本社にやってきたようです。

世界を支配するシュヴァーリッツ郷
引用:同書 192ページ

島での戦いも終りが見えていますから、後は外での戦いがどうなるのか。
次巻では飯田とペリエがいよいよ反抗作戦を開始するそうですので、こちらも期待しております。

第21巻は2016年9月発売予定となっております。

感想

難敵だった東郷が、まさか吉岡にやられるとは思ってもみませんでした。かなりのハンデがあったのでしょうが、竜太との直接のドンパチを期待していたので少々肩透かしをくらった気分です。
ただ、東郷の死は吉良に非常に大きい影響を与えたので、樋口や輝夜と合わせて彼の今後の展開が気になります。

一方、20巻では一度も出てこなかった織田。一匹狼の彼が今どうしているのか、こちらも気になりますが、意外に竜太を助けに来るような展開もアリでしょうか。
そうでもしないと竜太が脱出できる展開が思い浮かびません。それと、ゲーム脳状態の竜太は次巻あたりでサクっと解決して本来の彼に戻ってもらいたいものです。

いずれにしても物語は終盤でしょうから、ラストまでしっかりと追いかけていきたいです。

 

追記:最新コミックス第23巻が発売されました。以下の記事で紹介しております。