『BTOOOM!』第23巻の表紙は竜太
引用:井上淳哉(著)『BTOOOM!』第23巻 表紙 新潮社 2017年5月発行

人気爆殺アクションマンガ『BTOOOM!』(AA)の最新23巻が発売されましたのでネタバレ感想などを。生き残りのプレイヤーも残りわずかとなり、最終章「代理戦争編」に突入しております。

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井上淳哉(著) 『BTOOOM!』 第23巻

以前のレビューは、以下の記事でしております。

第23巻では第106~109話までを収録。

表紙はタイマー式BIMを構える主人公の坂本竜太。バックには今回登場する米軍の四足歩行ロボットとドローン兵器たち。

BIMを構える坂本竜太
引用:同上

中表紙はマシュー・ペリエ。凄腕ハッカーの彼が島に来たことで、ラストバトルがどう盛り上がっていくのか気になります。

カラー中表紙のマシューペリエ
引用:同書 中表紙

ペリエの上陸

吉良との最後の闘いを制し、彼の命まで救った竜太。そこへ突如現れたのは、ゲームを終わらせるため島にやってきたペリエとその護衛たちでした。

マシューペリエと護衛のユリアとウラジミール
引用:同書 7ページ

ペリエは某国のバックアップを受け、シュヴァーリッツ財団を倒すべく活動していることと、ティラノスジャパン本社で現在シュヴァーリッツ卿を人質にとって立てこもっている飯田たちのことを竜太に告げるのでした。

最初はペリエの言うことを信用しなかった竜太でしたが、輝夜さまの端末を使ってティラノスジャパンにいる飯田と継父・久信の二人と話すことで彼を信用することに決めたようです。

ここで久信のことを初めて「親父」と呼んだ竜太。

父親と和解する竜太
引用:同書 27ページ

非常に危険な橋を渡っている久信を見て、心境に大きな変化があったらしい竜太。ぜひともこのまま生きて再会して親子和解のシーンを見せてもらいたいです。

さて、竜太たちが島から無事脱出するためにはゲームの【クリア認定】をしなければなりません。
それをするためには、ペリエ自身が島の山頂にあるサーバールームへ行ってメインシステムに侵入する必要があります。

その事実を告げた後、竜太たちにここで待つように言うと山頂へ向かったペリエ。
しかし、これでゲームは終わったと安心した竜太たちの前に、ヒミコを人質にとっていた吉岡が現れます。
竜太と吉良の殺し合いが終わってしまったため激怒する吉岡は、マシンガンで皆殺しにしようとしてきますが、ヒミコの活躍もあり彼を川へ落とすことに成功。吉岡は行方不明となってしまいます。

武装していたペリエの護衛がいれば瞬殺できたでしょうが、どうやらこの護衛たちはペリエのみを守ればいいらしく、竜太たちプレイヤー同士の争いには積極的に介入してこないようです。

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ドローン部隊の脅威

吉岡を撃退し、ようやくヒミコを助け出すことができた竜太。生き残った輝夜さま・上杉・吉良とともに休息をとることになります。連戦の疲れと薬の効果からか竜太はすぐに眠ってしまいますが、ヒミコを助け出したこととようやくゲームの終わりが見えてきたことで安心したのでしょう。

また、このメンバーの中では最も危険人物だった吉良は、竜太に助けられたことでついに改心したらしく、彼を尊敬しているとまで口にします。
同時に、これまで自分がやってきた行いがとりかえしの付かないものであることもわかっており、いざとなれば自分の命を賭けてでも誰かを助けたいと考えるようになっていました。
とりわけ輝夜さまのことは、死んだ東郷の言葉を教えてもらったりしたためか、彼女のことを慕う信者のようになっていました。

そんな吉良が窓から外を見ていると、なにやらパラシュートで落ちてくる物体が・・・

btooomに登場した四足歩行ロボ。アメリカが開発した四足歩行ロボットBigDogにそっくり
引用:同書 128ページ

それは米軍のドローン部隊でした。
以前登場したザビエラたちが竜太たちを殺すべく、実弾装備のドローンを従えて島までやってきたのです。
空を飛ぶドローンのほか、ネットで有名なキモい動きをする四足歩行ロボ(BigDog)が、容赦なく吉良たちに襲い掛かってきます。

元々少ないBIMで抵抗する吉良たちでしたが、そのBIMも装甲の厚い四足歩行ロボには通用しません。こういった場合、おそらく最も効果的であろう爆縮型BIMもなく、吉良たちは次第に追い詰められていきます。

命を賭けて闘う二人

しかし、そんな圧倒的不利な状況でもひるまない吉良。竜太や東郷、輝夜さまに救われたという彼は、命を棄てて人のために闘う決意をします。

改心した吉良。罪を償うため自分の命を犠牲にしてでも他人を助けようとする
引用:同書 138ページ

輝夜さまを上杉に託し、相打ち覚悟で戦いを挑む吉良。しかし、手持ちの武器が通用しないうえ縦横無尽に攻撃をしかけてくるドローン部隊にまったく歯が立たず、攻撃のあおりで気絶してしまいます。

そこへタイミング悪くドローンの攻撃対象に入ってしまった上杉と輝夜さま。
闘いなどできるはずもなく逃げることしかできない上杉たちでしたが、ついに絶体絶命の大ピンチに・・・。

しかし、ドローン部隊がターゲットにしているのが1人だけと推測した上杉は、自らが囮になることで輝夜さまを守ろうとします。
これまで損得でしか物事を考えずに簡単に人を裏切ってきた上杉が、東郷や吉良のように輝夜さまの信者化したわけではないのに自分の命を捨ててまで輝夜さまを助けようとするのは非常に意外でした。

そんな上杉に、無事を神に祈っているという輝夜さま。その言葉が届いたのか、間一髪のところで上杉は助かり、輝夜さまも危機を脱出できました。

輝夜のために命がけで囮になる上杉
引用:同書 173ページ

上のシーンは間違いなく今巻で最もカッコ良いシーンでしょう。まさか上杉にこんな見せ場があるとは、前回までは想像もできませんでした。

ビルビルビル・・・ビルビルル

ヘタレキャラだった上杉が命を賭けて輝夜さまを守ったのとは対照的に、因果応報ともいえる最後を迎えたのが吉岡でした。

川に落ちて生死不明だった彼は、ゾンビのように這い上がってきてヒミコの前に現れます。
が、そこへ上杉を追ってきた四足歩行ロボと運悪く鉢合わせするハメに・・・。

四足歩行ロボを見て、やっとゲームクリアの迎えが来たと勘違いした吉岡は、ロボの容赦ないレーザー兵器によって真っ二つにされてしまいました。

ロボットのビーム兵器で真っ二つにされる吉岡先輩
引用:同書 193ページ

結局、周りの状況が見えなかった吉岡はここで退場。最後に登場したプレイヤーとしてはあまりに拍子抜けな終わり方でしたが、これまでのクズっぷりを見ていると彼には相応しいラストにも見えました。

これでプレイヤーの生き残りは、竜太・ヒミコ・吉良・輝夜さま・上杉・織田の6人になりました。
そういえば前回まったく出番のなかった織田ですが、ドローンの攻撃により崖から落ちたあと気を失っていたようです。その後、目を覚ました彼はペリエの仲間に遭遇しましたが、今後どんな行動をとるのか気になります。

ここで第23巻は終わりです。9月発売予定の24巻に続きます。

感想

吉岡が死んだことで、島にいるプレイヤー同士が争う状況はほぼ無くなりました。
竜太に敵対行動をとるとしたら織田しかいませんが、人数的にも不利ですし、何より織田自身の視力が相当悪くなっているようですので、このまま竜太と戦うとは考えにくいです。

その代わりのドローン部隊でしょうし、BIMの少ない竜太たちにとっては非常な脅威となるでしょうが、島にやってきたペリエの仲間達も銃火器で武装していますから、そちらとぶつかることがあればそこまで脅威には見えません。

現状、ドローン部隊はペリエたちには気が付いていませんし、ペリエの護衛たちは彼を守るだけで竜太たちは守る気はなさそうですからすぐに敵対するとは思えませんが、ペリエはシュヴァーリッツ側からすれば最重要人物でしょうから、彼が島にいることがわかれば竜太たちよりもペリエを優先するでしょうね。そうなったとき、果たして竜太たちはどんな活躍をしてくれるのか楽しみです。

また、命がけで輝夜さまを守る上杉の活躍は素直にカッコ良かったです。
お調子者で日和見キャラの彼が、まさかこんな活躍をするとは思ってもみませんでしたから、これはぜひとも生き残って欲しいところです。

最後に、占拠されたティラノスジャパンと人質になっているシュヴァーリッツ卿は、今後どんな見せ場があるのか。
仮にも裏世界を支配するシュヴァーリッツ卿が、素人同然の久信と飯田にいつまでもいいようにされている状況は解せないですから、ここらで盛り上げてもらいたいところです。