機動戦士ガンダム サンダーボルト コミックス第8巻の表紙はサイコ・ザク
(引用:太田垣康男(著)『機動戦士ガンダム サンダーボルト』 第8巻 小学館発行 表紙)

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太田垣康男(著)『機動戦士ガンダム サンダーボルト』 第8巻

前回のレビュー記事は以下の記事を参考にしてください。

第8巻では第62話~70話までを収録。

表紙は久々のサイコザク。表紙に登場するのは2巻以来でしょうか。
イオの搭乗機はFAガンダムからアトラスガンダムへと変わりましたが、いずれ復活するであろうサイコザクは果たしてこのままの復活なのか、それともパワーアップするのか気になります。

中表紙には、今巻で初登場となるジャニスを加えたダリル小隊。ジャニスはピンク髪でした。

新生ダリル小隊とゾック
(引用:同書 中表紙)

サイコザクの情報を求めるダリル達

南洋同盟で開発されているリユース・P・デバイス装備 高機動型ザク(通称サイコザク)。
そのサイコザクを求め、前回はイオ達連邦軍が南洋同盟の支配地域に進軍しておりましたが、当然ジオン側も探し回っており、4千以上もあるという南洋同盟支配地域内の寺院をしらみつぶしに当たっておりました。

ダリル小隊のアッガイ部隊
(引用:同書 18ページ)

サイコザクの情報があればその寺院を襲って人々を殺し、仏像などの歴史的美術品(人類遺産の保護名目で)を奪い、その後は証拠をすべて隠滅するため破壊するということを繰り返していました。

それだけしても、現在までサイコザクにつながる手がかりはまったく無し。
それもそのハズ、実際にはサイコザクではなく、司令官のヨハン・ガレ中佐の美術品コレクションのために寺院を襲っているようなものなのでした。
ちなみにこのヨハン・ガレですが、コミックス第4巻のア・バオア・クー戦で一コマだけですが登場しております。こんなところで再登場とは意外でした。

そんな事情などまったく知らないダリル達。
いつまでも見つからないサイコザクに、さすがに焦っているように見えました。

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水上都市潜入

一向に見つからないサイコザクを探して、次にダリル達が向かったのは水上都市【リグ】。リグには”傷痍軍人が消える街”という噂があるようで、四肢を失ったパイロットが必要なサイコザクに何か関連があるのではということでダリル達が調べることになりました。

今回は武力による制圧ではなく、街への潜入調査を選択。先に潜入していたジャニス・ハラウェイ曹長と合流して調査を進めます。

サンダーボルトに登場したジャニス・ハラウェイ軍曹
(引用:同書 68ページ)

男が多い本作で久々の女性キャラですが、彼女も上記のヨハン・ガレ同様、コミックス第4巻のア・バオア・クー戦、及び終戦後の偵察任務で登場しております。名前アリのサブキャラでしたから、覚えている人も多いのではないでしょうか。

偵察任務にあたるジャニス
(引用:引用:太田垣康男(著)『機動戦士ガンダム サンダーボルト』 第4巻 小学館発行 157ページ)

ジャニスを加えたダリル小隊の面々。服装がなんとなく、各キャラの個性を表しているようで面白いです。

ダリル小隊の潜入任務。各キャラの個性が出ている服装
(引用:引用:太田垣康男(著)『機動戦士ガンダム サンダーボルト』 第8巻 小学館発行 70~71ページ)

さて、ここではサイコザクに関する情報の他、南洋同盟全体に関する情報も得るつもりのようで、ダリル小隊は軍事施設へ侵入して情報を抜き取ったりしております。

そして、ジャニスが潜入して2週間、ダリル達が来た直後、現れたのは教団幹部とともにやって来たクローディアでした。

ダリル・ローレンツとクローディアの出会い
(引用:同書 116~117ページ)

当初、クローディアと接触するつもりはなかったダリル達でしたが、偶然が重なり出会うことになったダリルとクローディア。
イオとは戦場で再会したクローディアでしたが、まさかダリル達とも接点を持つとは思いませんでした。

真に選ばれた者の力

クローディアが来たのは、もちろんサイコザクのパイロットを探すため。
やはりリグで傷痍軍人が消えるという噂は本当で、家族を保護する代わりに傷痍軍人に協力を求めているのでした。

そして、ダリル達の元へもやって来たクローディア。
そこでレヴァン・フウのニュータイプ能力を遠隔操作で使い、その場にいたダリル・ペトロ・セバスチャンの素性を瞬時に読み取ってしまうのでした(実際には、クローディアはあくまでもレヴァン・フウの能力の受信機代わり)。

レヴァン・フウのニュータイプ能力を使うクローディア
(引用:同書 182ページ)

他人の思考を読み取るだけでなく、体すら操る能力に恐れおののくセバスチャン。
思考を読み取るのはともかく体の自由まで奪っていますが、そもそもここまでの能力がニュータイプにありましたっけ?
それとも、レヴァン・フウの能力がニュータイプの中でも傑出しているだけなのか。まさに神がかり的な能力です。

「刻」が見える

レヴァン・フウだけでなくクローディアにもダリルがサイコザクのパイロットであった事が知れてしまいました。

そして、レヴァン・フウはクローディアを依代として、ダリルの意識の中へ。

レヴァン・フウ僧正のニュータイプの能力
(引用:同書 209ページ)

ここでレヴァン・フウは、自分には「刻」が見えると言い出します。ガンダムファンにはお馴染みのセリフに、ちょっとニヤっとしてしまいました。

色々とダリルに語り掛けるレヴァン・フウですが、要するにダリルに仲間になれと言ってきます。
その言葉を素直に受け取るダリルではないでしょうが、もしもレヴァン・フウの力でカーラを救いだすことを条件に出されれば(レヴァン・フウならカーラを戻すのも簡単そう)、ジオンを裏切り南洋同盟側に就くこともあるかもしれません。

しかし、レヴァン・フウとの対話は唐突に打ち切られます。
それは、ビリーとジャニスがダリル達を救出に来たためでしたが、同時に連邦の強襲揚陸艦・スパルタンが上空に現れたためでした。

突如現れたスパルタンから、果たしてダリル達は逃げ切ることができるのか。
第9巻に続きます。

感想

7巻のほとんどがイオの話しでしたので、今回はダリル側のストーリーといった感じでした。

ハデな戦闘描写は序盤だけで、あとは潜入任務という地味な話しでしたが、南洋同盟の人々の暮らしやクローディアとダリルの邂逅など見ごたえはありました。

が、なんといってもレヴァン・フウの能力が凄すぎます。他人を介して敵を操ることができるとは、ほとんど無敵でしょう。
とはいえ、クローディアのような受信機の役目を果たす人間が敵の近くにいないとそれもできないでしょうが、受信機が誰でもよいのか条件があるのか、それによっては連邦やジオンに物量で劣る南洋同盟でも勝ちがあるかもしれません。

そして、スパルタンがやってきたことで、いよいよイオとダリルの再会があるのか。
イオにはアトラスガンダムがありますがダリルはアッガイのみですから、いくらパイロットの腕が良くてもこのままでは勝負にはならないでしょう。

となると、今回は顔見せ程度で済む可能性が高いでしょうか。
何にしても、コミックス3巻以来となるイオとダリルの対決を早く見てみたいですね。