『機動戦士ガンダム アグレッサー』 第10巻 アレス・システム発動!レッドライダーの真の力が発揮される!!

万乗大智(著)『機動戦士ガンダム アグレッサー』 第10巻 表紙 小学館 2019年5月 マンガ
引用:万乗大智(著)『機動戦士ガンダム アグレッサー』 第10巻 表紙 小学館 2019年5月発行

『機動戦士ガンダム アグレッサー』 の最新コミックス第10巻が発売されたので感想を。かつての仲間との地獄のような戦いにも、ついに終わりが見えてきました。

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『機動戦士ガンダム アグレッサー』 第10巻

ジオンのマクシミリアン大尉が率いるグリフォン隊の壮絶な覚悟と、それを迎え撃つかつての仲間である連邦のチェイスとの戦いもいよいよ大詰めとなる第10巻。前巻ではサノやエルザといったサポートメンバーの戦いも描かれておりましたが、10巻はほぼ全編戦闘となる。

前回9巻の感想は以下の記事を参考にしてください。

『機動戦士ガンダム アグレッサー』 第9巻 ジャブローの命運を賭けた戦いが始まる!
グリフォン隊の核攻撃からジャブローを守るため、チェイスたちは死闘を繰り広げる。

10巻では第45~49話を収録。表紙はグリフォン隊のガーランドが乗るズゴックと、チェイスのレッドライダー。彼ら二人の因縁にも決着がつきます。

引用:同上

ガーランドとの決着

グリフォン隊のコウノトリ作戦を阻止するため、ミリアまで手に掛けてしまったチェイス。レッドライダーもニュータイプのダイアン・ノイスやこれまでの連戦でかなり疲弊しており、心身も機体もすでに限界を超えつつあります。

そんな状態でかつての仲間であるグリフォン隊と対峙することになったチェイスですが、すでに死ぬことこそがこの地獄のような戦場からの救いであると考えているようで、生き残ることを全く考えておりません。

精神が肉体を凌駕し、極限状態になったチェイス

引用:同書 15ページ

この気迫を前にガーランドは、ようやくチェイスがただの裏切り者ではなく信念で行動していたことを悟ります。が、もはや和解できるような状態でもなく、マクシミリアンを先に行かせ、自分はチェイスとの最後の戦いに身を投じます。

そして最後の接近戦で、チェイスのビームサーベルに切られるガーランド。彼も歴戦の戦士ですが、レッドライダーを駈るチェイスにはあと1歩及ばなかったといった感じです。

最後に友に向けたセリフを言って別れを告げるガーランド。ここまでチェイスを苦しめてきたキャラクターでしたが、最後の最後に和解して死んでいくとは実に後味の悪い決着でした。

チェイス対マクシミリアン

チェイスをガーランドに任せ先行していたマクシミリアンは、ついにジャブローの宇宙出港ゲートのもとにたどり着きます。死んだミリアの情報通りの場所にあったゲート入り口を破壊し、援軍の航空戦力をアッサリと返り討ちにしたマクシミリアン。

あとは中で熱核爆発を起こすだけとなったのですが、そこへ静かに現れたのがレッドライダー。ガーランドを撃破したチェイスが追ってきたのです。こうして二人の最後の戦いが始まります。

引用:同書 80~81ページ

チェイスも満身創痍のレッドライダーでよく戦いますが、さすがに余力を残しているのはマクシミリアンのほうで、トリッキーな動きと武装に大剣を振り回すレッドライダーは次第に追い詰められていきます。これまで激戦を繰り広げてきたレッドライダーですから、いくらチェイスでもこの状態でマクシミリアンに勝つのは難しそうです。

レッドライダーの切り札!【アレス・システム】

ツヴァイハンダーのビーム残量は残り数秒しか持たず、さらにスラスターはやられてまともな運動性も出せずにメインカメラの半分までも潰されてしまい絶体絶命となったレッドライダー。追い詰められたチェイスは、レッドライダーの切り札である【アレス・システム】を発動させます。

アグレッサーの切り札・アレスシステムを発動させるチェイス

引用:同書 125ページ

コミックス2巻や3巻でちょっとだけ触れられていましたが、ようは機体のリミッターを解除し一時的に機体性能を引き上げるシステムだったようです。これがのちの後継機体であるペイルライダーの【HADESシステム】に繋がってくるんでしょうね。

通常【アレス・システム】は発動すると300秒で強制停止するようですが、機体の激しい損傷から今回は60秒が限界とのこと。しかも、【アレス・システム】は肉体改造を受けた一種の強化人間でないと体が耐えられない仕様なので、満身創痍のチェイスが使えば確実に命を落とします。

それでも躊躇なくシステムを発動させるチェイス。アレスと数秒しか持たないツヴァイハンダーで、マクシミリアンとの最後の対決に挑みます。

アグレッサーに搭載されたシアレス・システムにより、マクシミリアンを追い詰めるチェイス

引用:同書 140ページ

突如、圧倒的な運動性能を見せるレッドライダーに圧倒されるマクシミリアン。なんとか対応しようとしますが、あまりの早さについていけません。一方のチェイスも限界以上の負荷により生命の危機に・・・。

ダンスの約束が残っているだろう?

【アレス・システム】によるレッドライダーの猛攻に圧倒されるマクシミリアン。まさに死闘を繰り広げるチェイスですが、あと一歩というところでレッドライダーは機能停止。チェイスの命も尽きてしまいました。

アレスシステムによりついに力尽きたチェイス

引用:同書 145ページ

辛くも勝利したマクシミリアンはゲート内へ入り、機体の融合炉のリミッターを解除。あとは熱核爆発が起きるまで待つだけとなりました。

と、そこへハイウェイがガンダンクの乗って現れます。途中で邪魔が入ったり、マクシミリアンの動きが早かったため後手後手になってしまいましたが、ギリギリのタイミングでようやくマクシミリアンと対峙することになりました。

引用:同書 185ページ

最後の戦いは残り30秒。長かったジャブローでの戦いもいよいよ決着しそうです。次巻に続きます。

感想

この10巻はほぼ全編戦闘シーンだったのですが、迫力ある戦闘シーンの連続に大満足でした。死闘を繰り広げるレッドライダーとチェイスの限界を超えた戦いや、グリフォン隊の生き様も非常に読み応えがありました。

とくにガーランドをその手にかけ、炎の中で吐き出されるチェイスの「この世は・・・地獄だ!!」と言うセリフは、まさにこれ以上ないくらい彼の置かれた状況を表していると思います。

かつての仲間を手に掛け、炎の中で叫ぶチェイス

引用:同書 38ページ

また、作画も全編通して非常に丁寧で、スマートではない泥臭いMS戦をこれだけの高クオリティで読めるのはガンダム好きとしては幸せですね。ぜひ、手にとって読んで貰いたいです。

ただ、これだけクオリティの高い作画ですと作者への負担が心配です。というのも、同じような刊行ペースでやはり作画に定評のある『機動戦士ガンダム サンダーボルト』の太田垣康男先生が左手腱鞘炎の悪化で作風がまったく変わってしまったからです。漫画家の職業病でもあるのでしょうが、万乗大智先生にはぜひともお体を大切にしてもらいたいです。

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