『かぐや様は告らせたい』第18巻 早坂愛の裏切りと石上の恋愛模様が気になる!

赤坂アカ(著)『かぐや様は告らせたい』第18巻 表紙 集英社 2020年4月発行

コミックス累計がついに1000万部を突破した『かぐや様は告らせたい』 のコミックス第18巻のレビュー記事。アニメ2期も好調で、今一番ホットなラブコメマンガと言えるでしょう。

18巻では、ずっとかぐやの味方だと思っていた早坂の過酷な日常や予想外過ぎる裏切り。そして、石上の恋愛やミコとの関係の変化など、見所満載です。

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赤坂アカ(著)『かぐや様は告らせたい』 第18巻

第18巻では第172話~181話までを収録。表紙は四宮かぐやと石上優。お互いいろいろな場面で協力しあっていて、今ではまるで姉弟のような関係になっている二人です。

赤坂アカ(著)『かぐや様は告らせたい』第18巻 表紙 集英社 2020年4月発行

カバー裏は、2期決定を喜ぶタイトルの二人になっています。

引用:同書カバー裏より

でも、裏ではなかなか酷いことをされている二人です。アニメ2期でもアバンでやられていたネタですね。

引用:同書カバー裏より

変化する石上とミコの関係

お互い似たもの同士ゆえに仲の悪い石上とミコ。顔を合わせれば言い合いばかりしている二人ですが、読者には二人が嫌いあいながらも、お互いを庇いあっているのを知っていますからもどかしいです。

そんな石上とミコの関係が今回少し変化していきます。腕が折れて左手でしか字の書けないミコの代わりに、石上がノートに清書することになるのですが、何気ない一言がキッカケとなって普段当たりのキツいミコが優しくなります。

引用:同書50ページより

最初は訳が分からなかった石上ですが褒めたのが効いているのではと考え、藤原からミコが“褒めればちょろい”と聞いてもいましたから、実際にそれが通用するのか試すことになります。

その結果、わざとらしいお世辞(でも嘘ではない)にも良い反応が返ってくることが判明し、驚く石上。さらに、ネットやゲームなどのサブカル好きという石上との共通の趣味もあって、一気にミコに対し親近感が湧いてきます。

石上との時間を楽しむ伊井野ミコ

引用:同書59ページより

まさかミコちゃんが石上と二人っきりの時に、こんな笑顔をするとは。そして、笑顔のミコを見て、石上はつい“皆の前でもそういう風に笑ってれば良いのに”と口にします。これを聞いたミコは、石上の急に優しいセリフに思わず逃げ出してしまいます。

石上の優しさに思わず逃げ出してしまった伊井野ミコ

引用:同書61ページより

普段いがみ合っている二人ですが、どちらも他人を思いやる気持ちを持ってはいますから、ちょっとしたキッカケがあれば一気に距離が縮まりそうです。恋愛に発展する可能性が大いに高いエピソードでした。

ところでミコをちょろいちょろいと言っている藤原ぁは、一度痛い目みればいいと思うよ。

ちょろちょろちょろいミコちゃん

引用:同書62ページより

石上の恋の行方

ミコとの関係が微妙に変化していますが、しかし、石上が自分の恋の相手としているのはあくまで子安つばめ。彼女を得るためにこれまでも努力を重ねてきた石上ですが、かぐやの協力を得て今回はバレーボールの特訓をします。そして、見事デートの約束を取り付けることに成功。ハイスペックな白銀(こちらも努力はしていますが)と違い、その過程がわりと細かく描写されている石上ですが、その有言実行ぶりには驚かされます。

しかし、ここで問題となるのが、コミックス第9巻で判明した石上の過去。彼自身はそれを乗り越えていますが、事情を知らない子安つばめを含む大多数の人間には未だに警戒されているのです。

『かぐや様は告らせたい』第9巻 過去を振り切って前へと進む“裏”主人公・石上の物語
裏主人公・石上の過去と成長を描く“体育祭”編を完全収録した第9巻。白金家のお家事情も明かされたりします。

これが子安つばめとの恋愛の足かせになることを憂慮する白銀。真実をせめて子安つばめにだけは話したいと考えますが、これをすると石上の努力や彼のプライドを傷つけることもわかっているため動けません。

石上の真相を子安つばめに伝えるか悩む白銀会長

引用:同書132ページより

当事者である石上本人が良しとしている以上、仕方のないことではありますが、やり方はともかく正しいことをした石上の恋愛がこのせいでダメになることも許容できません。結局、白銀は自分が石上に嫌われることも承知のうえで、子安つばめに真実を告げる決心をします。

本当に白銀がやるべきことなのか疑問ではありますが、石上を窮地から救ったのは白銀をはじめとした生徒会の面々です。それに仮に白銀が真相を子安つばめに話しても、それが面白半分ではないことは石上も十分わかることでしょう。そうなると、やはり生徒会のメンバーの誰かが、子安つばめに伝えるしかなさそうです。

と思ったら、関連資料をまとめたファイルがなくなっているではありませんか。焦る白銀ですが、実はファイルは一足先に大仏こばちが持ち出して子安つばめの元に届けていたのでした。

石上優の秘密を子安つばめに教える大仏こばち

引用:同書142ページより

これまでミコと一緒にいながら、石上関連ではいまいち役どころがわからなかった彼女。石上の過去という重たい真相を告げる役がまさか彼女になるとは想像していませんでしたが、果たしてどんな結末になってしまうのか。

早坂愛の日常

四宮かぐやの付き人として毎回、無理難題を解決している早坂愛。18巻ではそんな彼女の日常生活が、初めて細かく紹介されました。眼鏡をかけているのは初めて見た気がしますが、普段はコンタクトのようです。

引用:同書145ページより

朝は5時に起きて6時には仕事を始める早坂。かぐやと共に住んでいるのは四宮家の別邸ではありますが、使用人20人ほどを取りまとめるのは、一番の古株である早坂の仕事のようです。毎日の食事の打ち合わせや屋敷の清掃はもちろん、表の顔である庭の手入れやデザインまでも細かい指示を出しながらこなしていきます。

主人やゲストに呼ばれない限りは、姿を見せてもいけない使用人たち。日々ハードルの高い仕事を要求され、それができなければ即クビになってしまうという、およそ気の休まる時はない厳しい環境の中で仕事をしております。

そして、早坂は主人であるかぐやが起床してから学校にいくまでは彼女の身の回りのお世話をし、自身が学校へ行く道中でも、かぐや宛ての手紙やスケジュールをどんどん処理していきます。学校ではかぐやの様子に気を配りながら情報収集を行い、万が一にもかぐやに危険が及ばないよう注意しなければなりません。

ここで意外だったのが、生徒会室はかぐやのプライベート空間扱いであり、許可なく立ち入れば早坂であっても叱責されるということ。確かに早坂はかぐやが許したときしか生徒会室に入ってはいませんが、叱責されるレベルで要求されているとは思いませんでした。姉妹同然の二人ですが、主と使用人という立場は徹底されているようです。

そして、学校が終わればかぐやと一緒に帰宅しながら道中で夕方~夜までのスケジュールを彼女と確認。学校が終わっても、それらの準備や対応に追われることになり、気の休まるときがありません。

そんな早坂にとって大事な時間であり唯一のモノであるらしいのが、夜寝る前のかぐやとの会話。本編で言及はされていませんが、この時間が早坂にとって、年相応というか安らぎの時間なのではないのでしょうか。

かぐやとの時間は何より大事だった早坂

引用:同書155ページより

裏切り

そして、一日の最後の仕事は自室に帰ってから。これも驚きでしたが、なんと早坂は1日のかぐやの言動を事細かく本家の人間に報告していたのでした。

毎日かぐやの言動を本家に報告する早坂

引用:同書156ページより

当然このことをかぐやは知らないでしょうから、まるでスパイ行為をしているのと同じです。秘密を漏らすことを絶対に許さないかぐやがこれを知ったら、おそらく彼女との関係は終わってしまうでしょう。それほどの裏切りを毎日しているとは非常に驚きです。

ただ、早坂も進んでこのようなことをしているわけでは、もちろんありません。

幼いころから姉妹のように育ったかぐやと早坂。そのかぐやを裏切るマネをしている早坂の罪悪感はいかほどか。毎日押しつぶされそうになりながら、それでも耐える彼女の姿は、とても10代の少女がしていい表情ではありませんね。

四宮かぐやへの裏切りで、毎日罪悪感に悩まされる早坂愛

引用:同書159ページより

それにしても今回明かされた早坂の日常は思っていたよりもかなりハードな内容でした。名家である四宮家の令嬢をお世話しているのですから、それは厳しい環境だろうとは想像できましたが、こうして改めて描写されるとその大変さが伝わります。特に罪悪感で涙するシーンでは、個人的に作品で最も気に入っているキャラですから、いたたまれませんね。

最悪の修学旅行

そして、修学旅行を翌日に控えてウキウキするかぐやに、早坂は突然、この就学旅行終了をもって仕事を辞めることを告げます。

引用:同書160ページより

白銀と付き合いだして初めてのビックイベントということで、修学旅行をとても楽しみにしていたかぐやでしたが、始まる前から冷や水を浴びせられてしまいました。あまりにも突然のこの発言にかぐやは、本来であれば学校で早坂との関係を知られてはまずいはずなのに、彼女にくっつて回ってしまいます。

早坂愛から離れようとしないかぐや様

引用:同書162ページより

この甘えん坊の手を振りほどくことが自分の最後の仕事だと決意する早坂ですが、本当に辞めてしまうのか、なんだか信じられません。でも、事あるごとに説得するかぐやの言葉を聞いても早坂の決意は固いのか撤回はしませんでした。

果たしてこれが本人の意思なのか本家の誰かの命令なのか、現時点では不明ですが、このままではかぐやは姉妹同然で数少ない信頼できる人物を失うことになってしまうことは確実なようです。

一方、かぐやとのイチャラブを楽しみにしていた白銀も、尋常ではない様子のかぐやに近づくことができません。そもそも班も違うようで、体育祭の時といい、中々同じグループに入れない二人でした。

おまけに白銀と同じグループである男子二人(風祭豪と豊崎三郎)が女子との抜け駆けを許さないタイプ。なかなか楽しそうなキャラ付けの男子二人ですが、恋人がいるとうざい事この上ない連中です。

引用:同書175ページより

周囲に付き合っていることを知られるわけにはいかない白銀とかぐやですから、二人で修学旅行を楽しむハードルはかなり高そうですね。

濡れ髪を見れるのは彼氏の特権

修学旅行初日は結局、かぐやは早坂の説得に失敗、白銀はかぐやと二人きりになることもできずと、読者も予想外の展開になってしまいました。

そして、こちらも想定外の展開でしたが、てっきりあると思ったお風呂イベントはなんとカット。ラブコメ定番シーンなのでてっきり覗きシーンはあると思ったのですが、普通に犯罪なのでダメでした。あと、男女のお風呂の時間入れ替えでのお色気シーンもなし。

しかし、そこは赤坂アカ先生。変化球で別なお色気シーンを持ってきます。それが濡れ髪。風呂上りの上気した頬に濡れた髪という非日常感がたまらんという話しだそうです。これも一種のフェチでしょうか?

引用:同書190ページより

これは確かにあるかもで、ふだん学校で顔を合わせている同級生の風呂上りなんて、修学旅行くらいでしかみれませんよね。ちなみに私は小学生のころ、修学旅行で風呂上りの女子の大部屋に一人だけ連れ込まれたことがあります。今思えば、あれが人生一番のモテ期でしたね(遠い目)。

さらに、白銀も湯上りで髪が濡れている状態を見るのは、人生の中でも遭遇率が相当低いと言い出します。お風呂上りの濡れ髪はプライベートな空間に限定されることから、これを見られるのは彼氏の特権と言い出す白銀。さすがです。

濡れ髪は彼氏の特権

引用:同書191ページより

もっともこの理屈は、誘った風祭と豊崎にすらドン引きされてしまいますが。でも、多くの男子は同意でしょう。

さて、それはともかく、部屋に戻ろうエレベーターに乗った白銀が見たのは、お風呂あがりの早坂。学校では二人の接点はほぼないことになっていますが、白銀は早坂が今日一日、かぐやと一緒にいたことを問いただします。

これに無難な回答をする早坂はさすがでしたが、白銀にはこれがウソだとわかっていました。さらに早坂が、白銀がかつてかぐやの家で出会ったメイド「スミシー・A・ハーサカ」であることもわかっていたようです。

スミシー・A・ハーサカが早坂愛だと気づく白銀会長

引用:同書201ページより

何の前触れもなかったので、これにはかなりビックリさせられました。まさか、白銀が早坂の変装を見破っていたとは。最初からわかっていたのか、それとも何かのキッカケで後からわかったのか不明ですが、とにかくかぐやの付き人を辞めるというこのタイミングでの早坂の身バレは白銀介入の口実にはなるでしょう。

ただ、白銀がウソをついてきた早坂に協力するのかは不透明です。かぐやのためと思えばやるでしょうが、白銀がどんな風に絡んでくるのか。

そして、さらにここで四宮家本家の人間である、四宮雲鷹(うんよう)が登場。

四宮家の三男・四宮雲鷹の登場

引用:同書202ページより

どうやら狙いは早坂のようですが、果たして今回の件に彼がどんなふうに絡んでいるのか非常に気になるところで19巻は終わり。20巻へ続きます。

オマケ

これまでギャグ描写が多めだった夜のかぐやと早坂の会話劇ですが、今回早坂の日常が描写されたことでこんな重たい状況の上に成り立っているとは思っても見ませんでした。

早坂の肝いりデートプランを妄想呼ばわりするかぐや様。好き勝手言うかぐやに疲れた体で付き合っているんですから、そりゃ早坂だって時にはキレますよね。

かぐやに自分のデートプランを妄想扱いされキレる早坂

引用:同書117ページより

感想

裏主人公である石上の恋の行方が気になって、めちゃくちゃ面白いです。

石上は子安つばめ一筋ですが、これがうまくいくのかは石上の過去が関連しているうえ、一度は子安つばめに断られているので結構ギリギリの状態だと思います。また、読者的には裏ヒロインである伊井野ミコの存在がとても気になります。すれ違いや勘違いはあってもお互い似たもの同士な石上とミコですが、この巻では二人の関係がちょっとだけ良い方向に進みました。

「石×つば」か「石×ミコ」かはファンにとって今もっともホットな話題でしょうから、この決着がつくときには白銀とかぐやの時なみに盛り上がるのではないでしょうか。

一方、もう一つの大きなストーリーである四宮かぐやのお家事情ですが、白銀との関係をどう本家に認めさせるのかに行くと思っていたので、早坂がかぐやを裏切っていたことはまったくの予想外でした。

早坂はかぐやの味方であり、本家にいろいろ命令されているとはいえ、まさかかぐやが白銀と付き合っていることは報告していないでしょうから、これからもかぐやをすぐ傍で支え続けると思っていました。その彼女がまさか付き人を辞めると言い出すとは、狙いというか真意がどこにあるのか非常に気になりますね。

早坂が本当に辞めてかぐやの元を去ってしまうのか、それともどうにか元サヤに収まるのか、新しく登場した(もしかしたら四条家との対立で17巻に登場した人物と同じかもしれませんが)四宮雲鷹の存在がカギを握っているでしょうから、活躍が楽しみです。